dr419 カモ鍋から親子丼への変更
 新聞によると、ハトが嫌う植物とハーブ系の植物油を混ぜた忌避剤を塗る飛来防止対策が非常に効果が高いのだという。ハトのフンに含まれる病原菌が、アレルギー症状や皮膚炎を引き起こす恐れがあるなどの問題があり、東京都ではその生息数を減らすため、エサやり防止施策を打ち出しているのだという。

 建築物の景観を損なわずに費用効果の高い方法であることが評価されているのかと思えば、新聞記事には、そのPRポイントのひとつは、原料が植物性であることにより「人や環境に安心」で「ハトにも優しい対策法」であるのだと述べられていた。
 イメージを先行したPRであり、それを責めても仕方のないことなのだが、植物性であり天然のもの=安心、直接的な駆除(鉄砲で撃ったりとか)ではないのでハトにも優しいという発想も安直ではないかと思う。

 前者では、例えばトリカブトだってヤドクガエルだって自然の中にもともとあるものだし、天然物ならば環境負荷がないのなら、生ゴミをディスポーザーで粉砕して下水に流す行為だって正当化できてしまう。
 後者では、たとえばそれまで多数いた公園内のホームレスの人達を何の対策もとらずに追い出すだけ追い出しておいて、住むところがなくなったとしても、直接的には手を下していないのだから優しいことであると述べているようなものだ。ハトを駆除しなければならないのならば、駆除する人間やそれを見ている人が不快にならない範囲であれば、どのような方法を取ろうとも同じであるのだと思う。

 一方で矢ガモは可哀想だといい、一方で美味そうに親子丼を食らったりしているのと同じ発想ではないだろうか。(カモ鍋と書こうとしてから、さほど頻繁に食えるものではないことを思い出して変更。)
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# by shinakaji | 2005-03-28 23:59 | review
dr418 仮面ライダーの変身ベルト
 新聞によると、京都のあるタクシー会社で、屋根につんだ風力発電装置により携帯電話等の充電サービスを行い、クリーンエネルギーの大切さを呼び掛ける。地球温暖化防止を目指す「京都議定書」の発効を機に、風力発電への関心を高めてもらうのが狙いなのだそうだ。その写真も載っていたのだが、タクシーの行燈とよばれる部分にプロペラを内蔵していて、まるで仮面ライダーの変身ベルトのガジェットではないか。

 確かに話題性はあるが、実際のところはどうなのだろう。この風力発電は、たまたま向かい風のときには、風力による発電がガソリンのロスを上回るかもしれないが、追い風のときにはその分、風力発電量が減るはずだから、平均すると無風の中を走るのと同じ条件で考察すればよい。すなわち、このプロペラにより風の抵抗が生じて、燃費が下がる分よけいにかかるガソリンのエネルギー(のごく一部のみ)が電気エネルギーに変換されるシステムでしかなく、永久機関と同じ意味で、実用上の効果は期待できない。あ、タクシーだからガソリンじゃないか。
 それなら、ハイブリッドカーなどの燃費のよい自動車にした方がよっぽどまともなのではないだろうか。
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# by shinakaji | 2005-03-25 23:59 | review
dr416 米エネルギー法案
 新聞によると、ブッシュ米政権が成立をめざしている包括エネルギー法案では、エネルギー利用の効率化、エネルギー生産の増大のほかに、エネルギーの多様化、電力供給などのインフラ拡充の四つが柱なのだそうだ。あろうことか、議定書から離脱したブッシュ政権は、このエネルギー政策による「経済成長と温暖化防止策のバランス」を主張しているのだという。

 このエネルギー政策は、温暖化対策というよりは、原油産出国の発言力増加を牽制するような意味での、安全保障的な観点が強いように思われる。保護地区の原油、天然ガスを新たに開発し、また国内で産出可能な石炭をエネルギー源として用いるとのこと。ここまでは、すべて化石燃料の使用が前提となっている。風力、太陽熱、地熱などの再生可能なエネルギー源開発や、ハイブリッドカーなどの新エネルギー利用に関しては、減税措置にとどまっているようで、こと、温暖化対策という意味では、実効性のあるなにかがほとんど無いように見え、なにをもって温暖化防止策とのバランスだと主張しているのか、理解しがたいところである。
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# by shinakaji | 2005-03-17 23:59 | review
dr417 ムツゴロウ訴訟
 新聞によると、3月15日に、諫早湾干拓をめぐり、干潟に生息するムツゴロウなどの生物、それらの代弁者として地元住民4人などが国に事業差し止めを求めた「諫早湾自然の権利訴訟(ムツゴロウ訴訟)」の判決が長崎地裁であったのだそうだ。
 裁判長は生物の訴えを「当事者能力を認めることはできない」として却下し、地元住民の訴えについては棄却したのだそうだが、これに対し、ムツゴロウの代弁者氏は、諫早湾の干潟を「貴重な生物の生息地で、人間の生活と文化に欠かせない存在」と位置づけ、生物は干拓事業で干潟が消滅すればすみかを失うと主張しており、さらに、「死滅した諫早湾のムツゴロウたちは『人間の将来も長くないな』と思っているだろう。」というコメントを残したとされている。

 貴重な自然を保護または保全することには異議を唱えないが、こんなものが認められ出したら、ほにゃららは地球に優しくないからなどという(僕に言わせればふざけた理由で)地球を原告とした裁判が起きかねないと危惧する。(原発は地球に優しくないから原発やめれ、みたいな。)
 ところで、この代弁者氏が、本気で「死滅した諫早湾のムツゴロウたちは『人間の将来も長くないな』と思っているだろう」と思っているのなら、「電波ゆんゆん」ではないだろうか。
1)ムツゴロウに思考能力はない。
2)すでに死滅したのであれば、何かを思っているなどもっての他である。
3)百歩譲ったとしても、ムツゴロウがどう思おうとそんなことは人間の行動の判断基準にならない。人間が、よりより環境の下で存続していくためにどうした方がよい、などというのではなく、ムツゴロウがどう思うかなどということを気にしてどうしたいというのだ。( ← このあたり、自然の権利(や、アニマルライツ)を認めるかどうか、という議論になるのかもしれない。)

 人類にとって、あるいは其処に住む人々にとって、どのような環境が好ましいから、という理由づけでものごとを判断するようにしないと、たとえば環境を保護するために其処に暮らす人々を排除すべきである、などというような歪んだ結論を導きだしかねないので、「地球にやさしい」とか「自然が泣いている」だのという比喩的な表現の行き過ぎには気をつけるべきであると思う。それはまるで、本来、静かにすべき場所で「隣のヒトに怒られるから静かにしなさい」と自分の子供を叱る親のようなもので、自分自身が主体であるような意見の表明の仕方ができないということは、単にその主張や行動に伴う責任を回避しているにすぎないように見える。
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# by shinakaji | 2005-03-17 23:59
dr415 MOTTAINAI
新聞によると、ワンガリ・マータイさんが言うには、「もったいないという考え方が世界に広がり、不平等がなくなれば新たなテロを防止できる」のだそうだが。その MOTTAINAI をフランス人が読んだら。もってぇねぇ、になるかも。
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# by shinakaji | 2005-03-17 03:05 | review