<   2005年 03月 ( 9 )   > この月の画像一覧
dr420 飢えが原動力?
 新聞によると、ポリエチレンテレフタレート、通称PET樹脂を二酸化炭素と水に完全に分解する微生物群について、学会発表があったのだという。他の栄養の無い条件下では、数ヶ月のうちにPET片を完全に分解することの可能な微生物群をみつけたという主旨らしい。
 また、新聞記事によると「安く耐久性に優れ」ているために「大量消費される一方、リサイクルで品質が劣化するため、最終的には埋め立てや焼却処理されている」PETについて、この研究チームのメンバーから「微生物の力で環境負担のない処理ができるかもしれない」とのコメントがあったのだそうだ。

 バイオレメディエーションで、ダイオキシンなどの環境中に微量に存在する有機物の濃度を規制値以下に下げていこうという方法と、この記事のようなPETのように大量にあるものを分解しようということでは、全く意味が異なるのではないか。
 廃棄された大量のPETであれば、1) リユース(再使用:上記記事中の「リサイクル」の語句は、この意味で用いているものと推定する)の可能性を考え、それが不可能であれば次に 2) リサイクル(再資源化)により新たな樹脂原料として用い、それも技術やコスト的に難しいのであれば、3) 燃焼による熱利用(廃棄物発電)の方がよいと思われる。燃焼のためであれば、必ずしも完全な分別も必要ないだろうし。
 これを、微生物によりPET を二酸化炭素と水に分解するだけでは、その酸化反応の反応熱すら利用できないことになるし、その上、反応生成物は、燃焼時と同じである。二酸化炭素を出さずに炭酸カルシウムとして沈着するだとか、メタンガスを発生するので、バイオマスとして利用でき、燃料電池で発電することができる、などというのならば、非常なる利用価値があるといえよう。

 あんな丈夫そうな樹脂が細菌により分解されるというコト自体はとても驚きだ。なんとも微生物の適応能力の凄さには感心させられる。
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by shinakaji | 2005-03-29 23:59 | review
dr421 すべきことがすべてなされていれば天下太平
 新聞によると、「京都議定書目標達成計画」の案が決定されたという。その中で注目されていたひとつのトピックスは化石燃料への課税、すなわち環境税の導入である。案の定、導入推進派の環境省と、主に経済活動への影響を懸念する経済産業省との間で焦点となった。22日の新聞記事の段階では、省庁間の折衝の結果、環境税については「国民生活への影響を考慮しながら必要に応じて総合的に検討」するとしていたものが、蓋をあけてみたら、24日の記事では「真摯(しんし)に総合的な検討を進めていくべき課題」などと記載されることになったのだそうだ。

 あくまでも私見であるが、「検討する」から「検討すべき」に変更されたのは、おそらく「検討する」では導入が予定調和であるとの印象が強すぎるとする反対派によるものであろうし、そこをそう変更するのならば、と推進派は「真摯に」の文言を入れさせたのではないだろうか。環境省は06年度からの導入を目指しているとのことである。自分自身が自家用車を利用しない生活を送っているからかもしれないが、僕個人とすれば、どうせ掛かるお金ならば全体からまんべんなく徴収するよりも使用者や受益者が負担するシステムとしての環境税に賛成である。

 また、実は経済に与える影響としては、環境税よりも、この達成目標に同時に検討課題として盛り込まれる「国内排出量取引制度」の方が大きいかも知れないと思う。新聞によると「企業に温室効果ガスの排出上限を定め、これを超えて削減した企業がその分を市場で売ることができる「キャップ・アンド・トレード」と呼ばれる方式を想定」しているのだそうだが、「これを越えて削減した企業がその分を市場で売る」ということは、逆に「これを越えて排出した企業は、その分を市場で買わなければならない」ことになるわけだろうから、現在、温暖化ガス対策の遅れているような企業にとってはこのキャップのありようによっては死活問題になりかねないと思われる。

 この案は、パブリックコメントを経て、5月初めにも閣議決定される見通し。
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by shinakaji | 2005-03-29 23:59 | review
dr422 戦隊モノならアカがトップなのに
 新聞によると、中国のKFCで経営の最高責任者氏が、フライドチキンを食べるパフォーマンスをして安全性をアピールしたそうだ。日本でも同様の光景は珍しくない。ダイオキシン風評被害の時も、O157問題の時も、JCO臨界事故の時も、首相は野菜やらメロンやらを食べていたように記憶している。
 スーダン色素は、通常、工業用染料として使われる赤色着色料で、中国をはじめ、ほとんどの国で食品への添加は禁止されている。2月18日に英国政府が、英国内で販売されていた食品(ウスターソース等)からスーダンレッドが検出されたとして回収命令を出したことから騒動になり、中国でも調査が行われていたもので、順調に(?)カップ麺やチリオイル(辣椒油)、漬け物(大根の唐辛子漬け)などの食品で見つかっていた。3月16日には、中国のKFCでローストチキン商品2種にスーダンレッドが検出されたことが明かとなり、日本でも、大々的に新聞記事となった。中国の共産主義を揶揄して、さすがアカの国だというようなコメントもネット上では散見されていた。
 今回の事件は、ローストチキン商品2種の調味料に使われた唐辛子粉の中に、スーダンレッド1が含まれていたことが原因であるとされる。

 隣の国でのできごととはいえ、ひと月以上かけてイギリスから中国に飛び火した。対岸の火事とはいえ、日本ではこのあと類似の騒動が起きたりはしないのだろうか。

 とはいえ、過剰に反応すべきものでもないと考える。発ガン性や遺伝毒性が疑われていて、なおかつ食品に使用することはほとんどの地域で認可されていない色素が食品に入っていたことについては、もちろん、是とはしないが、毒性データや検出された量のデータといったものがほとんど公開されず、「食品に発ガン性物質」といった情報のみが報道されているのもいかがなものかと思われる。ほんのわずかな発ガン性物質も許容されるべきでなくゼロリスクでなければならない、といった意見を持つヒトは、タバコはもちろんのこと、焼いた魚も食うべきではないし、その他の食品もさまざまな種類のものも気をつけて避けなければならないだろう。少しは某昼番組の司会者氏のように、何を食べても健康になってしまうといったポジティブシンキングを見習うべきであろう。
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by shinakaji | 2005-03-29 23:59 | review
dr419 カモ鍋から親子丼への変更
 新聞によると、ハトが嫌う植物とハーブ系の植物油を混ぜた忌避剤を塗る飛来防止対策が非常に効果が高いのだという。ハトのフンに含まれる病原菌が、アレルギー症状や皮膚炎を引き起こす恐れがあるなどの問題があり、東京都ではその生息数を減らすため、エサやり防止施策を打ち出しているのだという。

 建築物の景観を損なわずに費用効果の高い方法であることが評価されているのかと思えば、新聞記事には、そのPRポイントのひとつは、原料が植物性であることにより「人や環境に安心」で「ハトにも優しい対策法」であるのだと述べられていた。
 イメージを先行したPRであり、それを責めても仕方のないことなのだが、植物性であり天然のもの=安心、直接的な駆除(鉄砲で撃ったりとか)ではないのでハトにも優しいという発想も安直ではないかと思う。

 前者では、例えばトリカブトだってヤドクガエルだって自然の中にもともとあるものだし、天然物ならば環境負荷がないのなら、生ゴミをディスポーザーで粉砕して下水に流す行為だって正当化できてしまう。
 後者では、たとえばそれまで多数いた公園内のホームレスの人達を何の対策もとらずに追い出すだけ追い出しておいて、住むところがなくなったとしても、直接的には手を下していないのだから優しいことであると述べているようなものだ。ハトを駆除しなければならないのならば、駆除する人間やそれを見ている人が不快にならない範囲であれば、どのような方法を取ろうとも同じであるのだと思う。

 一方で矢ガモは可哀想だといい、一方で美味そうに親子丼を食らったりしているのと同じ発想ではないだろうか。(カモ鍋と書こうとしてから、さほど頻繁に食えるものではないことを思い出して変更。)
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by shinakaji | 2005-03-28 23:59 | review
dr418 仮面ライダーの変身ベルト
 新聞によると、京都のあるタクシー会社で、屋根につんだ風力発電装置により携帯電話等の充電サービスを行い、クリーンエネルギーの大切さを呼び掛ける。地球温暖化防止を目指す「京都議定書」の発効を機に、風力発電への関心を高めてもらうのが狙いなのだそうだ。その写真も載っていたのだが、タクシーの行燈とよばれる部分にプロペラを内蔵していて、まるで仮面ライダーの変身ベルトのガジェットではないか。

 確かに話題性はあるが、実際のところはどうなのだろう。この風力発電は、たまたま向かい風のときには、風力による発電がガソリンのロスを上回るかもしれないが、追い風のときにはその分、風力発電量が減るはずだから、平均すると無風の中を走るのと同じ条件で考察すればよい。すなわち、このプロペラにより風の抵抗が生じて、燃費が下がる分よけいにかかるガソリンのエネルギー(のごく一部のみ)が電気エネルギーに変換されるシステムでしかなく、永久機関と同じ意味で、実用上の効果は期待できない。あ、タクシーだからガソリンじゃないか。
 それなら、ハイブリッドカーなどの燃費のよい自動車にした方がよっぽどまともなのではないだろうか。
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by shinakaji | 2005-03-25 23:59 | review
dr416 米エネルギー法案
 新聞によると、ブッシュ米政権が成立をめざしている包括エネルギー法案では、エネルギー利用の効率化、エネルギー生産の増大のほかに、エネルギーの多様化、電力供給などのインフラ拡充の四つが柱なのだそうだ。あろうことか、議定書から離脱したブッシュ政権は、このエネルギー政策による「経済成長と温暖化防止策のバランス」を主張しているのだという。

 このエネルギー政策は、温暖化対策というよりは、原油産出国の発言力増加を牽制するような意味での、安全保障的な観点が強いように思われる。保護地区の原油、天然ガスを新たに開発し、また国内で産出可能な石炭をエネルギー源として用いるとのこと。ここまでは、すべて化石燃料の使用が前提となっている。風力、太陽熱、地熱などの再生可能なエネルギー源開発や、ハイブリッドカーなどの新エネルギー利用に関しては、減税措置にとどまっているようで、こと、温暖化対策という意味では、実効性のあるなにかがほとんど無いように見え、なにをもって温暖化防止策とのバランスだと主張しているのか、理解しがたいところである。
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by shinakaji | 2005-03-17 23:59 | review
dr417 ムツゴロウ訴訟
 新聞によると、3月15日に、諫早湾干拓をめぐり、干潟に生息するムツゴロウなどの生物、それらの代弁者として地元住民4人などが国に事業差し止めを求めた「諫早湾自然の権利訴訟(ムツゴロウ訴訟)」の判決が長崎地裁であったのだそうだ。
 裁判長は生物の訴えを「当事者能力を認めることはできない」として却下し、地元住民の訴えについては棄却したのだそうだが、これに対し、ムツゴロウの代弁者氏は、諫早湾の干潟を「貴重な生物の生息地で、人間の生活と文化に欠かせない存在」と位置づけ、生物は干拓事業で干潟が消滅すればすみかを失うと主張しており、さらに、「死滅した諫早湾のムツゴロウたちは『人間の将来も長くないな』と思っているだろう。」というコメントを残したとされている。

 貴重な自然を保護または保全することには異議を唱えないが、こんなものが認められ出したら、ほにゃららは地球に優しくないからなどという(僕に言わせればふざけた理由で)地球を原告とした裁判が起きかねないと危惧する。(原発は地球に優しくないから原発やめれ、みたいな。)
 ところで、この代弁者氏が、本気で「死滅した諫早湾のムツゴロウたちは『人間の将来も長くないな』と思っているだろう」と思っているのなら、「電波ゆんゆん」ではないだろうか。
1)ムツゴロウに思考能力はない。
2)すでに死滅したのであれば、何かを思っているなどもっての他である。
3)百歩譲ったとしても、ムツゴロウがどう思おうとそんなことは人間の行動の判断基準にならない。人間が、よりより環境の下で存続していくためにどうした方がよい、などというのではなく、ムツゴロウがどう思うかなどということを気にしてどうしたいというのだ。( ← このあたり、自然の権利(や、アニマルライツ)を認めるかどうか、という議論になるのかもしれない。)

 人類にとって、あるいは其処に住む人々にとって、どのような環境が好ましいから、という理由づけでものごとを判断するようにしないと、たとえば環境を保護するために其処に暮らす人々を排除すべきである、などというような歪んだ結論を導きだしかねないので、「地球にやさしい」とか「自然が泣いている」だのという比喩的な表現の行き過ぎには気をつけるべきであると思う。それはまるで、本来、静かにすべき場所で「隣のヒトに怒られるから静かにしなさい」と自分の子供を叱る親のようなもので、自分自身が主体であるような意見の表明の仕方ができないということは、単にその主張や行動に伴う責任を回避しているにすぎないように見える。
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by shinakaji | 2005-03-17 23:59
dr415 MOTTAINAI
新聞によると、ワンガリ・マータイさんが言うには、「もったいないという考え方が世界に広がり、不平等がなくなれば新たなテロを防止できる」のだそうだが。その MOTTAINAI をフランス人が読んだら。もってぇねぇ、になるかも。
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by shinakaji | 2005-03-17 03:05 | review
dr414 新聞によると
 新聞によると、3月9日、欧州エネルギー取引所は二酸化炭素排出権のスポット(現物)取引を開始したとのこと。この日の取引では、排出権トン当たり10.40 ユーロ(約1450円)の値がついた、と紹介されている。これは、二酸化炭素を1キロ排出するために払うべき対価は1.5円であるとも言い換えられるだろう。
 ガソリンは、( http://wwwsoc.nii.ac.jp/jpi/dictionary/petdicfuel.html )によれば、炭素数4~10程度の炭化水素を主成分とする。中間の炭素数を選ぶことにして、オクタン(C8H18、分子量114)は、室温における比重が約 0.7 であるので、1Lのガソリンは約 700 グラム、純粋な炭素に換算すると 590 グラムになる(700×(8×12)/114=589.5)が、完全燃焼で生じる二酸化炭素に換算したときには、2.2キログラム(589.5×44/12)に相当する。つまり、ガソリンを使用する際に、もし排出権を個人で購わなければならないとするならば1Lあたり3円の上乗せ価格を払わなければならないことになる計算である。
 排出権を買うという行為は、実は誰か他の人たちが排出量を減らしてくれたものをカネに任せて自分が減らすべき割り当てに充てることに相当する。ならば、これを自分ですべて行うとしたらどうなるだろうか。経済産業省による削減コストの試算の報告書 ( http://www.meti.go.jp/feedback/downloadfiles/i41208bj.pdf ) の34ページの図を見ると、日本において炭素1トンを削減するにあたり必要な費用は、いろいろな見積もりがある中で、平均しておよそ400 USドルであるとされる。つまり、二酸化炭素の削減コストに換算してキロあたり10円強と計算され、排出権を買うよりもずっと割高である。もしこの値段をガソリンに上乗せするならば、1Lあたり20円以上となってしまう。
 二酸化炭素を排出することにカネが掛かるという前提を推し進めると、まるでSFだが、呼吸をするのも有料な未来があるのかもしれない。

 新聞によると、2月14日、北海道で飲料水にジクロロメタンが混入するという事態が発生したという。低沸点の塩素化炭化水素で、沸騰することにより除去することが可能なものであり、各市町村では「21日まで生水は飲まないように」という指示を出したとのことである。これは、妥当な指示であると思われる。ところが、また別の新聞の記事によると、ある小学校では、飲料用のミネラルウォーターなどを準備した以外に、 "「万が一を考え、より安全を期したい」と手洗い用にも煮沸水を使わせた" のだそうだ。手洗い用とは、まさかトイレを流す水ではあるまいが、今回のこのような措置は本当に有効であるのだろうか。
 水道水中のジクロロメタンの基準は、0.02 mg/L 以下と定められている。これは、濃度で表示するならば、20 ppb にあたる。同じ新聞の20日の記事によれば、今回の事故で検出されたのは、16日の検査で 98 ppb、17日の再検査で 270 ppb、18日の再々検査で 390 ppbであったというから、確かにこの基準はオーバーしている。
 ジクロロメタンの毒性については、( http://www.env.go.jp/chemi/communication/factsheet/pdf/1-145.pdf ) によれば、「水道水質基準等は、ラットを用いた2 年間の飲水投与試験における肝腫瘍の増加を根拠に、耐容一日摂取量(TDI)を 0.006 mg/kg/day と算出して、設定されています」と記述されている。さて、実際に検出された最大量のジクロロメタンを含む水として、400 ppb ( 0.40 mg/L )の濃度のものを考え、これを1日に5L嚥下するものとしよう。すると、その中のジクロロメタンの総量は 2 mg と求められる。体重が 50 kgとして計算するならば、1日の体重あたりの曝露量は、0.040 mg/kg/day となり、上に挙げられた TDI の7倍弱となっている。TDI というのは、平均でその量以下の曝露量であれば、長期間にわたって摂取してもなんの影響もない範囲として定められているし、ごく短期間であれば(そして、長期での平均がこの量以下であれば) TDI を越えた量を摂取したとしても通常は問題がないとされている量である。つまり、TDI の7倍という数値は、数日の間だけであれば、この程度の量に曝露されたからといって、何ら影響がないと判断しても差し支えないと考えられるのだ。手を洗った水が口にはいることは十分考えられるけれど、何滴単位の量ではないだろうか。まかり間違って手を洗う水を5Lほど飲んでしまっても、特に問題は生じないと考えられるのであるから、飲料水を煮沸したものや別の水源から汲んだものにするのは合理的であるとはいえ、手を洗う水まで煮沸水にする必要は無かったと思われる。ちょっとだけ、MOTTAINAI。

 新聞によると、「環境省は(3月)14日、ノニルフェノールなど65物質を対象として行ってきた従来の内分泌かく乱化学物質(環境ホルモン)の研究戦略「スピード98」を見直し、すべての化学物質を対象として人間や動物、自然界への影響を広く調べる新たな研究戦略「 ExTEND 2005 」をまとめ、発表した」のだそうだ。
 SPEED'98 の結果は、昨年秋ごろから公開されはじめ、つい先日、9日にも「(特に優先度が高いと考えられていた65の対象物質の中にも)哺乳類のネズミを使った試験では、明確なかく乱作用を示した物質はなかった」ことを最終結論(?)として報告があったばかりである。
 環境ホルモンは、一般毒性(通常の化学物質を扱う際に問題とされるような毒性:急性毒性や、発ガン性を含む慢性毒性等)が問題であるとされるような濃度よりもごく低濃度の領域で、内分泌攪乱作用があるのではないかということが疑われたことにその問題の端を発する。DES などの合成ホルモン剤などの例を除き、一般毒性が問題とならないような低濃度では、内分泌攪乱作用も(ほとんど)ないことが明かとなり、環境ホルモンとして取り締まる必要がないことが明かとなった、というのが今回の SPEED'98 の結論なのではないか。これは、全く取り締まる必要がなく野放しにしてもよい、というわけではなく、一般毒性に注目して通常どおりに取り締まれば問題は生じない、という話である。
 正直な感想として、え、まだやるのか、と呆れているところである。環境省のページ(環境省報道発表資料 http://www.env.go.jp/press/press.php3?serial=5785 )によれば、「平成17年度からはこの新しい方針に基づき、調査研究等を推進して行く予定」なのだそうだ。もういいかげんそんなところにカネを使わなくてもいいから、別のことに使ってくれよ、と思う。これは、自分が環境ホルモン屋さんではない(ので、ExTEND 2005 からカネが降ってくるわけではない)からなのだが。
 …と切り捨ててしまったあとで、パブリックコメント( http://www.env.go.jp/info/iken/result/h170128a.pdf )を読んでいて、少々混乱してきた。
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by shinakaji | 2005-03-17 02:49 | review