カテゴリ:essay( 8 )
dr413 四十肩
最近、肩が痛くて手があがらないのよ、これが四十肩っていうやつかしら。

そう嬉しそうに言ってにこにこしている。いや貴女の年齢を考えたら五十肩どころか六十肩でしょ、ってつっこみを待っているに違いないので、裏をかいた。

右手片手だけだったら、その半分で二十肩でしょ。大丈夫ですよ。

それをきいて更ににこにこしながら、こんどはなぞなぞを仕掛けてきた。

外を出歩いて遊んでばっかりの小鳥はなあに。

えっと、それはシジュウカラです。はい。
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by shinakaji | 2005-02-22 17:20 | essay
dr412 えっと…
昨日は連休初日ということもあり、とても有効に時間を無駄使いしました。

以上、要約は終わりです。時間の無駄使いの嫌いな方は、これ以上読まないでください。午前中は寝ていて、午後起きだしてメールチェック。ははん、寝坊は時間の無駄使いだな、と感心いただいた方、まだまだ序の口です。
メールチェックのついでに、ブラウザを開いて、うろうろしているうちに、「Yahoo!動画」のページ
http://streaming.yahoo.co.jp/promo/
をみつけました。別に宣伝の目的は無いのですが、ここでは、有料・無料のさまざまな番組を配信していくのだそうです。最高1Mbbsの高画質、ってうたい文句ですが、どうも僕の環境ではブツ切れになってしまうので、レートを半分の500kbbsに落として見ましたが。とりあえず、無料の番組があるのに有料のプログラムを見るのは勿体ないと思って、無料のやつを探しました。で、見たもの。眉村卓原作のTVドラマ、「狙われた学園」約25分掛ける9話。コミック原作のTVドラマ「エコエコアザラク」約25分掛ける6話。魔法使いサリーちゃんのパパママみたいなお父さんとお母さんがキュートでした。同じくエコエコアザラクの劇場版(80~90分)掛ける4本。TV版とは違う設定でつくってますね。TV版ではお父さんお母さんは黒魔術で人形に変えられてしまっていましたが、劇場版の方はイギリスに居ることになっていたりとか。TV版では黒井ミサ(主人公)が魔術を覚えたのはパパとママに教わったことになってましたし、妹もいることになってましたが、劇場版の方ではそういった設定から微妙に違うっぽいです。そもそも4本目の劇場版(覚醒というサブタイトル)では、黒井ミサは(魔女の素質はあったにしても)普通の人として暮らしていたのに、ある事故をきっかけに周囲からお前は魔女だと追い詰められて、自分が魔女なのだという暗示をかけてしまうお話。いたたまれない度はかなり高いです。ところで、主人公の黒井ミサという名前が黒ミサを暗示している(にもかかわらず、概していいやつですが)し、たぶん劇場版第2話の「100年後の現代に復活した霧江」という敵役はミサの中のキリエ・エレイソンですよね。他にも仕掛けがあるのかもしれませんが気づきませんでした。「狙われた学園」「エコエコアザラク」ともに往年のアイドル映画のつくりで、(でてくる顔ぶれもかなり共通点がある)レトロ調が楽しい。というか古いから無料なんでしょうけど。このあたりでオワりゃいいものを、次は「「ボーン・スプレマシー」特集 本編ダイジェスト映像(約17分)」を見始める。ダイジェストだけ見せられて、映画館に行きたくなりました。完全にむこうさんの思惑通り。んでもって、そういえばアニメ系にはどんな番組があったかな、と覗きに行って、ミイラ取りがミイラになってしまいました。「成恵の世界」約25分掛ける12話。なんとも。言ってみればSF者の好きそうなガジェットをいくつも組み込んでいます。そもそもタイトルもボークトの「非(ナル)Aの世界」のパロディだし、主人公の「七瀬」という苗字も、きっと「家族八景」「七瀬ふたたび」「エディプスの恋人」のヒダナナセからきているんでしょう。で、眼鏡ッ子役の八木さんは、… なんだろう元ねた。わからないけど、七に1足して八にしてるだけかも。うらしま効果によって年下になってしまったお姉さんの名前「香奈花」の元ねたもわからないっす。けっこうダメ系の男の子の優しさ(やダメさ加減)に強くてかわいい女の子がほれちゃう、という筋立ては今のライトノベルなんかでもひとつの黄金パターンにもなってますね。コミックでも、ジャンプの「いちご100%」だって(たぶん)そういうパターンだし。そういう女の子にしか萌えなくなっているガキんちょどもというのも、いわゆるコマッタもんだと思うんだけど、しょせん他人事ということで。めぞん一刻あたりもそうだったし、よく考えてみたら昔からそうなのかも。なーんだ。

以上でようやく終わりですが、これだけ全部見ました。昼飯というか朝飯というかをインスタントラーメンで済ませて(野菜不足を補うために、乾燥わかめをいれました)、連続で延々みつづけて、夕飯はインスタントカレーうどん(野菜不足を補うために、冷凍してあった茹で人参を食いました。あと、レトルトのカレーを足したので、インスタントとは思えない豪華さに。)で済ませてまた延々、空が白んでくるまで見ました。なにやってんだろ、と思いながら、「エコエコアザラク」の中で(殺されちゃう)脇役の子が言ってましたが「中途半端は嫌いッ」なんですね。そういえば映画館に行っても、片道自転車40分くらい掛けていくのに1本だけじゃ勿体無いからっていって3本連続で見てきたり、本屋に行ったら単行本2冊ほど立ち読みしたり、欲しい本が重なると選択するのは面倒とばかりに文庫本の10冊以上もレジへ持っていったりとか、そんな性格ですから、毒を食らわばなんていいながら出された料理は皿までくっちゃって、それでもって基本的には出不精なもんで体重だけは増えちゃって、ダイエットしなきゃ、なんていいながら、こうやって「えっと…」なんてタイトルで文章かいたり…。すみません。これがオチです。時間の無駄使いさせてごめんなさい。
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by shinakaji | 2005-02-12 23:59 | essay
dr409 同じ服装
同じシャツ、同じズボン、同じ靴を10着ずつも持っていて、いつも同じ装いをするのが趣味だという知り合いがいて、その人と服装をネタにして冗談を言い合っていたときの話である。

その知り合いがいう。ある作家の書いたエッセイかなにかで、川の近くに居を構える友人の家を訪ねたときの話があったのだそうだ。久しぶりの語らいに時を忘れているうちに、外はすっかり昏くなってしまった。訪れた時にはどんよりと曇っていた程度だった空から、雨も降りはじめてきたし、まだまだ話したい思い出も汲めども尽きぬ。友のすすめもあってそのまま泊まってゆくことにしたのだという。そうして長い夜をともにグラスを傾けながら過ごしていたときのことだったという。折しも雨足は強まるばかり、吹きすさぶ風に木々の揺れしだき、増水したとおぼしき川の方よりごうごうという水音も聞こえてきた。無理に帰ろうとせずに良かったことだと安心していると、奥の部屋より老婦人が入ってきて、おや、お客さんですか、というのである。母君に違いないと思い、ご挨拶が遅れましたが友人のこれこれこういうものですが、今日はお世話になります、と立ち上がって頭をさげる。おや、これはご丁寧に。ゆっくりしていらっしゃいね。ところで、あなた、と、今度は友人の方をむいて話しかけるのである。外でずいぶんごうごうという音がしていますがどうしたんでしょうね。友人は笑ってこう答える。ああ、おかあさん、外では雨が強くなって川の流れが急になっているんでしょう。大丈夫ですよ、このくらいの雨ならば今までも平気でしたから。それをきいた老婦人は、安心した顔でまた奥へ戻っていったのだそうだ。友人は、いや、なかなか心配性でね、なんて苦笑いをしてみせて、またさきほどから続いていた思い出話にもどったのだ。ところが、30分も経っただろうか、また奥の方から老婦人がやってきて、おやお客さんですか、というのである。お邪魔しております、と頭をさげると、どうぞゆっくりしていらっしゃいね、と笑顔で言う。あれ、本当は邪魔をしてはいけなかったのかしら、と少しばかり心配になるけれど、どうもそういうふうでもなさそうだ。ところで、あなた、と、今度は友人の方をむいて話しかけるのである。外でずいぶんごうごうという音がしていますがどうしたんでしょうね。友人は笑ってこう答える。ああ、あれは、外では雨が強くなって川の流れが急になっているんでしょう。大丈夫ですよ、このくらいの雨ならば今までも平気でしたから。それをきいた老婦人は、安心した顔でまた奥へ戻っていったのである。それをみて、ああ、世の中にはよくあることだ、と思い当たって少しばかりほっとしたのだ。そうしてまた思い出話に花を咲かせていると、30分も経っただろうか、また奥の方から老婦人がやってきて、おやお客さんですか、というのである。少し微笑ましい気持ちもあって、お邪魔しております、と頭をさげると、どうぞゆっくりしていらっしゃいね、と笑顔で言う。そして、ところで、あなた、と、今度は友人の方をむいて話しかけるのである。外でずいぶんごうごうという音がしていますがどうしたんでしょうね。友人は笑ってこう答える。ああ、あれは、外では雨が強くなって川の流れが急になっているんでしょう。大丈夫ですよ、このくらいの雨ならば今までも平気でしたから。それをきいた老婦人は、安心した顔でまた奥へ戻っていくのだ。そんなことが何度か続き、九度めか十度めのあと、友人にこういうことはしょっちゅうなのか、と問うと、最近はだいたいいつもこんな感じだろう、と笑っている。それにしても、なんどもなんども同じことを繰り返しいらえるのも丁寧なことだねえ、と友人に感心してみせた。ところが、友人は急に大真面目な顔をしてこう言ったのだそうだ。いや、お前はここで同じことをきいていたからそう思うのかもしれない。でも、彼女にしてみたら、あのときの一度一度が彼女にとってはじめての会話だったのだから、こちらも丁寧に答えるのは当たり前なのだよ、と。

やがて夜もあけて、外はすっかり良い天気になっていた。心なしか空の色もいつもよりも青い気がする。ああ、自分はこの人の友人であって本当に良かったなあ、などと思いながらさてもそろそろ辞去しようと、奥の方の部屋に向かって声をかけた。今日はこれで失礼いたします。昨日は急なところを泊めていただいて大変助かりました。どうもありがとうございました。そうすると、奥の方の部屋の襖が、すっと音もなくあいて、老婦人が、横一列に並んだ10人の老婦人が、そろった笑顔で、またおいでくださいね、っていう話なんでしょう? 僕がいつも同じ服装をするのが趣味だという知り合いの話を途中で引き受けて続ける。本当はあなただって10人いるのを隠すために同じ服装をしてるんじゃないんですかねえ。

最近、物忘れがひどくてってことにしておくと、同じ人に対して何度か同じ話をくり返してもばれないからねえ、やっぱり。そんなふうに言って笑っちゃった知り合いの勝ちなんである。
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by shinakaji | 2005-01-13 03:59 | essay
dr407 japenese
jape(ジェイプ)
  (名詞)冗談。いたずら。(動詞)冗談をいう。いたずらをする。
http://dictionary.goo.ne.jp/search.php?MT=jape&kind=ej

これより転じて:

jape-nese(ジェイプニーズ) 
  1) merely a typo of "japanese".
  2) (勝手な造語)冗談としての日本語。冗句。





以前、某場所においてある種の質問が頻出した時期があった。それは、ファッションとしての漢字の入れ墨が流行った時期でもある。質問の一例はこんな漢字(←タイポ)。

> please send me the font in the word "Sarah" and in the
> word "Princess." I am thinking about getting a tattoo
> and I would like to see the way it looks. Thank you.


(概訳:あたし、今度タトゥーを入れようと思うんだけど、どんな風なのか見てみたいので、サラって名前とプリンセスを日本の文字のフォントで送ってくれないかしら。よろしく。)

たとえばこんな質問にだったら、別に悪意もなく「沙羅姫」なんてどうだろうなんてアドバイスしてもいいかななどと思うところだ。沙羅は白い花をつける沙羅樹、別名ナツツバキのことで、清楚なイメージがある。文字に注目しても、女性の名前に使用しても違和感の無い綺麗な字面であると思う。

ところが同じような質問をしてくる中には、

> What is the diff between kanji and katakana?

(概訳:漢字とカタカナってどこか違うのカナ?)

なんて言っている人達も居るのだ。漢字が表音文字ではなく表意文字であるという認識すら持たない相手であったとすれば、ほんのり悪意をこめて「サラという読みを漢字にすると、日本で一番ポピュラーなのは「皿」という字だよ」なんて教えてしまうことだってできる。万が一、おお、左右対称でベリービューティフルだわ、なんて彼女が思っちゃった日には、皿姫が誕生するかもしれないのだ。皿なら、特に悪い意味の字ではない。女性の名に使われることの少ないために少々違和感があるだけで済む。せいぜい余計な装飾をつけて血になってしまわないようにとアドバイスしてあげるだけでいい。

もっと悪意をこめてアドバイスをする人がいたりなんかすると、「便所」だとか「汚物」だとか、日本人なら纏うことを到底思いつかないような文字を自分の二の腕に墨入れしたりする羽目に陥るかもしれないのであった。まあ日本人が「私は売女です」なんて英語で書かれたTシャツを、シャレではなくてその意味に気付かずに着ているのを失笑されてしまうなんて類が話題になることもあるけれど、所詮Tシャツは脱ぎ去ることができる。

で、こんな注意書きも現れるようになる。

> Be very careful with Chinese/Japanese tattoos.
> Some people like to play jokes by suggesting
> outlandish combinations of characters."


(概訳:中には冗談やいたずらで全くちぐはぐな文字を教えてきたりする人もいますので、日本語/漢字のタトゥーをする時には十分に注意して下さい。)

それからしばらくして、流行は下火になったのか、注意書きが効を奏したのか、日本語でなんと書くのか教えて欲しい、という質問はほとんど見られなくなる。

そんなある日、次のような記事が投稿された。リストに挙げられた次の言葉を日本語ではどう書くのか、教えてもらえませんか、っていう投稿である。(一部改竄済み ;-p )

>Hi everyone
>
>I appreciate it may be asking a bit, but I'd be very grateful if
>someone would please translate the following phrases for me into
>Japenese - using the Japanese script/alphabet:
>
>1. "Jump to", "Goto"
>2. "select one" [for a dropdown list]
>3. "required" [for an input box]
>4. "AND", "OR", "NOT"
>5. "Results"
>6. "Comments"
>7. "First", "Last"
>8. "Clear", "Refresh"
>9. "Search"
>10. "whole", "entire"
>11. "Please check your spelling or try a different word/phrase"
>
>Kind regards,


(概訳:はぁいみんな、ちょっと教えてくださいな。このフレーズを日本語で書くとどうなるか、誰か教えてくださったりするととってもとっても嬉しいな。以下略。)


ずらっと並んだフレーズをみると、どうもソフトウェアの開発関係者なのだろうか。さて、どうやら投稿者氏は、別の場所で必要とする情報を得たようである。そうってすると、あとは酒の肴と化すばかり。へえ、あれは実は、またもってタトゥーの文字を訊いてきてんだって、なんて書き込みがされると、ほほぅ、またですか、なんてハナシになる。誰が哀しくて「次のドロップメニューから1つ選んで下さい」なんてタトゥーを入れるかね、なんてツッコミは無しなんである。みんな冗句なんである。

んじゃま、いっちょ「絶対にあり得ないけど、一瞬あり得るかもしれない入れ墨の文字」を考えてあげましょう、なんて思っちゃうわけなんである。どない?


>1. "Jump to", "Goto"

 ジャム埠頭、誤答

>2. "select one" [for a dropdown list]

 犬を選択

>3. "required" [for an input box]

 理科嫌だ

>4. "AND", "OR", "NOT"

 安堵、逆青、能登

>5. "Results"

 狸猿人

>6. "Comments"

 米人

>7. "First", "Last"

 一塁、胴上げ?

>8. "Clear", "Refresh"

 台所、冷酒参照

>9. "Search"

 十
 立
 十

>10. "whole", "entire"

 二重穴、丸護謨車輪


うーむ、どうも苦しい。


>11. "Please check your spelling or try a different word/phrase"

 貴方の唱えたどうにもならない呪文を見直して、別のでやり直しなさい。


はい、そうでっか。どうもすみません。
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by shinakaji | 2004-09-19 17:13 | essay
dr406 ミスリーディング
暇を持て余す時間があると、どうも人間、下らないところばかりに血液が流れこむらしい。それで余計なことばかり考えてしまう。つい先日も、顔では大真面目なフリをしながら、その裏側で、しょうもないなぞなぞにどんなヒントがあるかを考えていた。ひとつ思いつくたびにメモ帳の片隅に小さく文字を書き入れていく。

ヒントその1
棒状をしていて手で持つことができます。

ヒントその2
英語で綴ると最初の文字が P です。

ヒントその3
日本語では、平仮名4文字で表されます。平仮名の2つめの文字は「ん」です。漢字で書くとするならば2文字になります。

ヒントその4
先端の色は赤だったり黒かったりします。

ヒントその5
結構みんな所有しています。ほぼ間違いなく貴男もお持ちのはずです。

ヒントその6
若い時はしょっちゅう使うけど、年をとってくると使う頻度が下がってきたりします。けど、あまり若すぎてもうまく使えません。

ヒントその7
使わないときにはしまっておきますが、先端の保護のためにフタをつけてる人もいます。つけない人ももちろんいます。

ヒントその8
先端を舐める人もいます。あんまり美味しいもんじゃないそうです。

ヒントその9
ときにはソレを穴の中にいれてぐるぐるします。


ええと、この辺でおわかりでしょう。問題は「Hになればなるほど固くなるものなぁんだ」です。


ヒントその10
なにかを書くのに使ったりします。たまには写生なんかもしたりして。


書き付けていたメモ帳のちびた鉛筆の筆跡がすれて手が汚れてしまったので、あとでよく手をあらいました。
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by shinakaji | 2004-09-15 23:38 | essay
dr405 <s>さかな</s>野菜を食べると頭が良く
たとえ蟋蟀みたいといわれても、僕はそれでもきゅうりを食べる。胡瓜は、究理の音に通じ、その道を志すものにとってとても縁起の良い食べ物だからである、なんていう大層な理由ではなく、今、とっても安いから。

先日も、早くたべないと傷むから、と小松菜のおひたしを一生懸命たべていた。茹でてから冷蔵しておいたのを、予定外に外食をしてしまったりして少し放置しすぎたものに、ノンオイルドレッシングをかけてたべていたのだが、緑の葉の部分が一部くすんだ色になっている。その部分は、色、匂いともに野沢菜の漬物のようになっていて、食べるべきかどうか戸惑った。たんぱく質のものはともかく、野菜や果物は少々傷んでいても食べて平気であるという教育を受けて育った。納豆や味噌だって発酵食品だし、漬物だっていい具合に酸味がでているものも嫌いではない。そもそもにおいは野沢菜漬けのようだし、味だって大して変わっているわけではない。濃い味付けにしてしまえば、どうせわからないだろう。けれど、4把で50円で買ってきた小松菜だから、今、皿に載っているのは10円にも満たないのである。もちろん、安いから高いからというのは食べ物を粗末にしても良いという理由にはなり得ない。けれど、万が一無理をして食べて体を壊したら、かえって高くついてしまうのではなかろうか、と杞憂してみたのだ。まあ、実際には拾い食いしても平気な胃腸の持ち主であるから、たいしたことになるわけはないのだが。悩んだ末、変色の激しい一部のみ自然に還ってもらうことにした。

そのようなことを行い、また一部のストックを胃に移動させ、冷蔵庫をやっと整理した。別の一部は冷凍庫へとその居場所を変えただけではあるが、当面、目のつく場所は片付いている。それでまた淋しくなって、今日、また八百屋に寄ってきた。きゅうりと茄子が安かったので、一山ずつ抱えて帰ってくる羽目に陥った。だから、またきゅうりや茄子を食べ続けなくてはならない。

安いから買ったものを傷む前にと無理やり消費するのは、実は賢い行動とはいえないのかもしれない。そもそもそこにあるから食べなければいけないのであって、冷蔵庫に胡瓜をストックしていないときには胡瓜を食べようなどとは思わないし、思っても買ってくるのが面倒だからという理由で諦めるのである。けれど、どうせご飯をたべてもまたおなかがすくのだから、食べるのをやめよう、という訳には、どうもいきそうにない。それに、人はパンのみに生きるのではない。野菜だって食べなければいけないのだ。

(2004.08.05)
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by shinakaji | 2004-08-06 04:02 | essay
dr403 あきらめが肝心

アレフ。はじめにしょうゆさしがあった。大体において、世の中のしょうゆさしは使いやすいものと使いにくいものに2分される。僕がいままで生きてきた中で、つかいにくいしょうゆさしの大部分は、料理にしょうゆをかけたあとで、しょうゆが垂れて、テーブルにしょうゆの輪ができた。言い換えれば、輪のできないしょうゆさしは使いやすいともいえる。けれど、そんなしょうゆさしに出会うことはめったにないのが難点である。だから、僕はそれを大胆な方法で解決することにした。しょうゆをしょうゆさしに入れなければいいのだ。この方法はたいそう具合がよかった。しょうゆさしを使ったあとにできるしょうゆの輪が無くなったのだから、効果は100%である。たったひとつの難点は、しょうゆを入れる容器を何にするか、ということだ。そこで僕は考えた。もはやしょうゆをしょうゆの容器にいれてはいけないのであれば、なにか似たものの入っていた容器にいれればよいのである。適当なものはすぐに見つかった。手ごろなサイズのめんつゆの容器が、偶然にも、空いて洗われて置かれていたのだ。だから、うちのしょうゆはめんつゆの容器に入れられることとなった。

たまたまいつもと違っためんつゆを使ってみたこともあるが、ふだんは決まったものをつかっている。そのまま出汁しょうゆとして冷奴にかけてもよいし、4倍に希釈すると冷麦や蕎麦のつゆになる。8倍では煮込みうどんの汁になると書かれているし、12倍では吸い物や正月のぞうにに使えるのだそうだ。なお、鶏のからあげは揚げる前にひたしておく、と書かれているのだが、自分で揚げたことはない。こんな便利なものがなんとお得にも1升のペットボトルに入っているのだ。比重を1として、2キロ弱。ちょっとばかり重いのが難点であることに気づき、僕はそれを大胆な方法で解決することにした。めんつゆも別の容器にいれればよいのだ。たまたまそこにあったのは、しょうゆさしとポン酢のあき瓶であった。ここでしょうゆさしを使用するという選択肢は、残念ながら僕には許されていなかった。なぜならめんつゆの輪は、しょうゆの輪と同じくらい腹立たしいものだからである。だから、うちのめんつゆはポン酢の容器に入れられることとなった。

ポン酢はとても美味しい。程よい酸味があり、鍋物にも使えれば、青菜のお浸しにかけてもいい。さらには、その酸味のゆえにかけすぎを防いで、減塩効果さえあるという。だから安心してじゃぶじゃぶかけることができる。幸せってなんだっけ、なんだっけ、なんていうCMが昔あったけれど、僕にとってポン酢はやっぱり必需品なのだ。もしこんな便利で美味しいものが売られていなければ、僕は途方にくれてしまうだろう。そうなったら、自分でポン酢を作るしかない。作るしかないならばやってみようと、試してみたことがある。これが案外うまくいった。作り方は簡単で、黒酢とめんつゆを好みの割合で混ぜるだけだ。めんつゆには適度なうまみと甘みがあるので、2杯酢や3杯酢として使うこともできる。柑橘類の果汁を使えば本物のポン酢になって、もっと美味しくなるかもしれないが、この手間と値段でこの美味しさなら、なにも文句はあるまい。ただ問題なのは、その入れ物である。僕はそれを大胆な方法で解決することにした。自分でポン酢をあわせるときの原料の黒酢の瓶を、そのまま流用することにしたのだ。これだと、酢が瓶の半分くらいになった中に、めんつゆをどぼどぼとそそぎ、蓋をしてからよく振るだけでよい。この際にきちんと蓋を閉めないと、大変なことになってしまうから気をつけなければならない。こうして、うちのポン酢は黒酢の容器に入れられることとなった。

僕はあんがい酢好きである。その証拠に、いま数えてみたら中身の入った酢の瓶が3本もあった。1本は普通の黒酢の入ったもの。黒酢といってもせいぜい麦茶ていどの色であって、さほど黒いわけではない。色をみれば黒酢なのか、ポン酢なのかは一目瞭然である。すくなくとも僕にとっては。この瓶は、ポン酢の入っている黒酢のびんとはまた違うメーカーのものだから、なおさら間違える心配などない。もう1本はしょうゆのようにまっくろな酢である。中国かどこかの製品で、瓶には香醋と書かれている。なんだかどろどろした感じの見た目で、いたんでいるんじゃないかと心配になるのだが、なめてみたらやはり酸っぱくなっていた。でもこれはもともと酢だから区別がつかない。だから、たまに料理の香り付けなどに使っている。もう一本はりんご酢である。最近、夜でも蒸し暑く、冷たい飲みものが欲しくなる。そんな時に、いちいち外の自販機でジュースを買ってくるのはなんだか面倒で、僕はそれを大胆な方法で解決することにした。酢を水でうすめて氷を入れて飲んでみたのである。あにはからんや、案外これがいける。健康にもよさそうな気がするし、小遣い銭の節約にもなる。良いことづくめではないか。ただ、普通の黒酢だとまだ喉がぴりぴりする気がするので、飲用のためにわざわざりんご酢なるものを買ってみたのだ。見た目は普通の酢と同じなのだが、瓶に描かれたりんごの絵のせいか、味が自然でまろやかな気がする。

以上をまとめてみると、こうなる。うちの食卓には、黒い液体の入った瓶は4本ある。瓶はめんつゆとポン酢と黒酢と香醋。中身はしょうゆとめんつゆとポン酢と香醋。別に黒酢も存在している。いかにも酢然としたりんご酢もある。そんなわけで、はじめてあそびにきた他人にとって、うちの食卓の調味料は、かなりわかりにくいのだそうだ。自分ではもう慣れてしまっているから、たいして間違えることもない。たまに間違えても大したことはない。むしろこういったものが人生の味付けなのだと笑い飛ばせばいい。すっぱい失敗。

(2004.07.27)
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by shinakaji | 2004-07-28 02:50 | essay
dr401 ブログがラーメン屋だとすると
世の中では、比較的新しいウェブサービスの一環として「ブログ」なるものが注目されている。なんだか判らないなりに調べてみると、既存のウェブサービスよりも個々の発する情報の間の相互作用を重視しているものであるように見える。喋りっぱなし、発信しっぱなし、打ちっぱなしではなくて、キャッチボールをするようなものか。いや、1対1ではないから、キャッチボールというよりも集団球技か。いやあ参ったなあ、バレーボールにしろ野球にしろ、オレ、球技って苦手なんだよな。別に他のことなら得意ってわけでもないんだが。


ブログでは、ポストされた記事に対して「コメントをつける」他に、「トラックバックする」ことができる。トラックバックこそ、ブログの醍醐味とまで言う人もいる。今回ブログについて関心を持って初めてきいた、この「トラックバック」について、オレのつたない理解で喩えてみよう。

いまとても美味いラーメンを食わせる店があるとする。貴方はそのラーメン(すなわちポストされた記事)にいたく感動して、店主にその感動を伝えたいと思う。色紙なりその店に用意されたゲストブックに、そのラーメンの感想を書いてくるのが「コメントをつける」ことであり、これは従来でもBBSなり感想用のフォームなりの用意されたウェブサイトでは可能なことである。

これに対して、貴方自身が編集しているグルメ雑誌の中でそのラーメンを絶賛したとしよう。その絶賛記事のコピーと雑誌社の連絡先を店主に送りつけると、店主はこの記事を額に入れて店先に飾るかもしれない。いわゆるこれがトラックバックだ。従来であれば、ウェブでこれを実現するには、もとの記事を書いた先方に、これこれのURIに貴方の記事に対する意見を書きましたと告げ、先方がその部分の引用とリンクを貼る作業をしてくれるのを待たなくてはならなかった。この「引用とリンク」という作業がなければ、先方がその意見を読んでくれることはあっても、先方のサイトの訪問者の目にまではとまらないからである。この「先方のウェブのスペースに、自分の書いた意見を引用しリンクを貼る作業」を自動的にしてくれるのがトラックバックということになる。従って、トラックバックされた記事への批評なりを読もうとすると、批評なりの書き手のウェブサイト(ブログ)へ跳ぶことになる。

今までも自分のウェブサイト上に、ウェブ上で発信された誰かの記事に関するコメントを書くことはできた。けれど、相手にその記事へのリンクを強制することはもちろん、読むことを強制することすらできなかった。つまり、トラックバック機能は、情報発信者の間のつながりの構築を強制し、良い意味では容易にする。だからこの機能に注目してブログを使用するということは、誰かからの批評なり共通の興味の表明なりを積極的に受け入れたい、という意志の現れとなるのだろう。

単なる感想や短いコメントなら、先方のBBSなりにコメントを書いてくるだけでも良いだろう。(ブログにもコメント機能がある。)けれど、その感想や先方の記事を元にして、さらに議論を展開したいという場合にはどうだろう。「いやそうじゃなくて、元ネタはあるけど、これはオレの意見だからオレのウェブサイトに書くぞ」という意志の表明が、トラックバックするということになるだろうか。トラックバックする相手として、クロスで(つまり複数の相手に対して)トラックバックするということだってできるようだ。(トラックバックURLの行にセミコロン区切りで書くみたい。これでマルチ野郎と言われなくて済む。)また、気になって調べてみたのだが、トラックバックという操作は、ひとつのコミュニティの中のみに限られるわけではなく、エキサイトブログ以外のブログの使用者からもエキサイトブログにある記事に対してトラックバックをすることも可能であるようで、そのようなトラックバックを受けているブログ記事も存在する。(逆、すなわちエキサイト以外のブログに対するトラックバックも可、と明記してあった。)


ブログが単に一時の流行にすぎないと見る向きもある。けれど、BBSのみのウェブサイトの運営にも似て、htmlベースでリンクを貼ったりファイルのアップロードをしたりする必要の無い形での記事の投稿や管理は、ウェブサイトの運営そのものを省力化してくれている。トラックバック機能を使わないとしたって、そのメリットは十分にあるだろう。

だとしたら、単純なIDが誰かに先に使われてしまう前に登録してみて、いっちょう使ってみるか、と思ったんである。おお、やっと本題に近づいてきた。それに夢殿もとりあえずちょうど400まで来たのだし、ここらでちょっとした模様替えもありだろう。そんな訳で夢殿をジオからエキサイトのブログに移してみた。(テストも兼ねて、いくつかの記事をジオと重複してポストしている。)んでもって、ブログとは、なんて一席打ってみないと気が済まないだけなんであって、んなこと別に書かんでもええやんていうような、あとで読んで赤面すんだろうな、な、なんだか分かったげなことをいっぱい書いてみたんであるが、別にオレがつらつらと書いていく記事にコメントしろだとか、トラックバックしろだとか、そういう意志表明なんではなくって、ま、管理も簡単そうだしちょっと良さそうだしって感じの軽いノリで始めてみようということなんである。

というわけで、本題。エキサイトブログでは新参者ですが、今後ともお気軽におつきあいいただければいたく感謝いたします次第。

(2004.07.23)
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by shinakaji | 2004-07-23 20:14 | essay