dr421 すべきことがすべてなされていれば天下太平
 新聞によると、「京都議定書目標達成計画」の案が決定されたという。その中で注目されていたひとつのトピックスは化石燃料への課税、すなわち環境税の導入である。案の定、導入推進派の環境省と、主に経済活動への影響を懸念する経済産業省との間で焦点となった。22日の新聞記事の段階では、省庁間の折衝の結果、環境税については「国民生活への影響を考慮しながら必要に応じて総合的に検討」するとしていたものが、蓋をあけてみたら、24日の記事では「真摯(しんし)に総合的な検討を進めていくべき課題」などと記載されることになったのだそうだ。

 あくまでも私見であるが、「検討する」から「検討すべき」に変更されたのは、おそらく「検討する」では導入が予定調和であるとの印象が強すぎるとする反対派によるものであろうし、そこをそう変更するのならば、と推進派は「真摯に」の文言を入れさせたのではないだろうか。環境省は06年度からの導入を目指しているとのことである。自分自身が自家用車を利用しない生活を送っているからかもしれないが、僕個人とすれば、どうせ掛かるお金ならば全体からまんべんなく徴収するよりも使用者や受益者が負担するシステムとしての環境税に賛成である。

 また、実は経済に与える影響としては、環境税よりも、この達成目標に同時に検討課題として盛り込まれる「国内排出量取引制度」の方が大きいかも知れないと思う。新聞によると「企業に温室効果ガスの排出上限を定め、これを超えて削減した企業がその分を市場で売ることができる「キャップ・アンド・トレード」と呼ばれる方式を想定」しているのだそうだが、「これを越えて削減した企業がその分を市場で売る」ということは、逆に「これを越えて排出した企業は、その分を市場で買わなければならない」ことになるわけだろうから、現在、温暖化ガス対策の遅れているような企業にとってはこのキャップのありようによっては死活問題になりかねないと思われる。

 この案は、パブリックコメントを経て、5月初めにも閣議決定される見通し。
[PR]
by shinakaji | 2005-03-29 23:59 | review


<< dr423 隣の家に囲いが… dr419 カモ鍋から親子丼への変更 >>