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dr419 カモ鍋から親子丼への変更
 新聞によると、ハトが嫌う植物とハーブ系の植物油を混ぜた忌避剤を塗る飛来防止対策が非常に効果が高いのだという。ハトのフンに含まれる病原菌が、アレルギー症状や皮膚炎を引き起こす恐れがあるなどの問題があり、東京都ではその生息数を減らすため、エサやり防止施策を打ち出しているのだという。

 建築物の景観を損なわずに費用効果の高い方法であることが評価されているのかと思えば、新聞記事には、そのPRポイントのひとつは、原料が植物性であることにより「人や環境に安心」で「ハトにも優しい対策法」であるのだと述べられていた。
 イメージを先行したPRであり、それを責めても仕方のないことなのだが、植物性であり天然のもの=安心、直接的な駆除(鉄砲で撃ったりとか)ではないのでハトにも優しいという発想も安直ではないかと思う。

 前者では、例えばトリカブトだってヤドクガエルだって自然の中にもともとあるものだし、天然物ならば環境負荷がないのなら、生ゴミをディスポーザーで粉砕して下水に流す行為だって正当化できてしまう。
 後者では、たとえばそれまで多数いた公園内のホームレスの人達を何の対策もとらずに追い出すだけ追い出しておいて、住むところがなくなったとしても、直接的には手を下していないのだから優しいことであると述べているようなものだ。ハトを駆除しなければならないのならば、駆除する人間やそれを見ている人が不快にならない範囲であれば、どのような方法を取ろうとも同じであるのだと思う。

 一方で矢ガモは可哀想だといい、一方で美味そうに親子丼を食らったりしているのと同じ発想ではないだろうか。(カモ鍋と書こうとしてから、さほど頻繁に食えるものではないことを思い出して変更。)
by shinakaji | 2005-03-28 23:59 | review


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